校歌

第61回卒業式より(H20.3.13)

   高城西中学校 校歌

1 峰遠く 海は拓けて
  潮追ひの 風薫りゆく
  管公の ゆかりの郷に
  ひとすじの 望みに燃ゆる
  ああ われら   ゆく川の
  流れも絶えぬ   
  この岸に いよよ学ばむ

2 山峡の緑に映えて
  さはやかに 窓は耀ふ
  新しき理想を胸に
  究めゆく誓ひに燃ゆる
  ああ われら
  敬愛の 睦びも固く
  この庭に今日を励まむ

3 地に深く たぎる出で湯の
  尽くるなき熱き集ひよ
  栄光のその名を継ぎて
  若き日の誇りに燃ゆる
  ああ われら
  さやけくも
  かへらぬ日々の
  この道を 永久に讃へむ  

高城西中学校歌について
作詞をしていただきました宮園親友先生は,命に何かを成し遂げた時,その満足感にひたりながら,或いは1人学校帰りの途中で自分を見つめながら,心をこめて歌う歌がほしかったと書かれています。 特に,都会に出た人たちが寄り合った時,西中時代を懐かしみ,手を握り励まし合いつつ歌う歌にしたいと念願して作られたそうです。

歌詞のなかみについて
3番まで,はじめに校区の自然,風物を描写してあります。 1番の内容は,湯田川の流れに沿って,両方の山の峰が海岸まで続いて,東シナ海が広がり,その潮の満干に合わせて,清らかな風が吹いている。道真公とゆかりも深い,こんな美しい郷土で,湯田川の流れのように,ただひとすじの望みに燃えて,さあ,いよいよ頑張ろうということです。 まわりの山の緑が,校舎の窓に輝いて,何とさわやかなことか。みんな新しい理想を求めて,一緒に努力することを誓い合おう。先生方と生徒,或いは生徒同士,敬と愛で結ばれて,この学校でこんにちただ今を励もう。と,こんな内容で「今日も」ではなくて,だいじな大事な「今日を」です。 われわれは,地の底深くたぎり,それが尽きることなく湧き出る川内温泉のような,そんな熱い心で結ばれているのだ。そして,先輩たちの築いた数々の栄光を受け継ぎ,西中生徒たる誇りを持って頑張ろう。こんな清々しい若い日は,もう二度とこないのだ。友よ,この学舎で精進したお互いの青春の日々を,永久に大事にしていこう。

作られた背景
昭和27年に作られました。 この頃は,新制の中学校や高校の基礎がようやく固まり始めた時期で,どこの学校でも校歌制定がなされていたようです。 西中学校でも,ちょうど学校の第三期工事として,講堂兼体育館の建築が決まり,校歌を制定しようではないかという気運が高まり,国語担当の宮園先生にお願いすることとなりました。 どの先生も,自分の担当教科については責任と誇りを持って頑張っていらっしゃいましたので,校歌についても,当時の校長先生もPTAに図るとか,一般から公募するとかの事も全く考えられなかったと思います。 なお,作曲の本田忠丸先生もその年の三月まで西中の音楽の先生で,四月に上京,東京の音楽学校に入学されていたのですが,ちょうど夏休みに帰郷され宮園先生の家に遊びに来られた時,この歌を見せたところ,大変気に入られたご様子で東京に帰って早速,曲を付けて送ってくださいました。
                                                                                                         作詞をされた宮園親友先生の手紙より